Canvaは多くのビジネスパーソンに愛用されているデザインツールですが、その商用利用には一定のルールがあります。
このガイドでは、Canvaを安全に活用するために知っておくべき重要なポイントを解説します。
「知らなかった!」では済まされない著作権の問題にも触れていますので、
- Canvaはどこまで商用利用OKなの?
- テンプレートを使ってクライアントワークしたい
- 作ったデザインを配布しても大丈夫?
などの疑問や不安がある方はぜひ最後まで確認をしておいてください。
Canva歴5年のクリエイターがご紹介します!
「Canva」の概要と「商用利用」の理解
まずは「Canva」の基本的な特徴と、「商用利用」について解説します。
Canvaの概要と商用利用の定義
Canva(キャンバ)は、誰でも簡単に高品質なデザインを作成できるオンラインツールです。
豊富なテンプレートや素材が魅力で、直感的に操作できるので初心者向けデザインツールとして人気があります。
※Canvaの概要については「Canvaとは?デザインが苦手でも簡単!5分で使いこなせる完全ガイド」でも紹介しています。
また、商用利用とは、作成したデザインを営利目的で使用することを指します。
では、早速ですが「商用利用」はどこからでしょうか。改めて聞かれると、どこからか悩む人も少なくないはずです。
例えば、作成したデザインを販売するだけでなく、自店舗の販促ハガキやSNS用の画像、ブログに掲載する画像なども、そのデザインを通してどこかで利益につながる場合は「商用利用」となります。
Canvaでは、基本的に商用利用が許可されていますが、なんでもOKというわけではありません。
いくつか重要なルールがあり、知らないうちにルール違反になる可能性もあります。
「そんなつもりはなかったのに…」とならないように、把握しておきたいですね!
Canvaで許可される商用利用の範囲
Canvaで作成したデザインは、多くの場合、ビジネスシーンで自由に使用することができます。
具体的にどのような使い方が可能なのか見ていきましょう。
具体的な使用例(Webサイト、SNS、マーケティング素材など)
Canvaで作成したデザインは、以下のような用途で商用利用が可能です
- Webサイトやブログ
- SNSの投稿画像やバナー
- マーケティング資料(チラシ、パンフレットなど)
- プレゼンテーション資料
- 名刺やロゴ(ただし商標登録には制限あり)
- 商品をデザインして販売する
基本的にデザイン全般に使用OK。
ユーザーのクリエイティブをしっかりサポートしてくれます。
Canva(無料)・Canva Pro(有料)問わず、使用できる素材はほとんどすべて商用利用のためのデザインに使用することが可能です。
Canva(無料)では、有料素材に透かしが入るため、透かしを入れたままの商用利用はできません。素材ごとに有料で透かしを外して使用するか、Canva Pro(有料)にアップグレードして使用する必要があります。
クレジット表記不要のメリット
Canvaの大きな特徴の一つは、作成したデザインをクレジット表記なしで使用できることです。
※クレジット表記とは、各コンテンツの著作権者や提供元を明記するもの。
クレジット表記不要なので、見た目にも不要な情報を入れずに済みますし、いちいち表記の有無や配置を心配しなくてもよいので安心です。
要注意!Canvaで禁止されている利用方法
基本的に作成したデザインは商用利用OKのCanvaですが、商用利用には注意点もあります。
知らないとやってしまっている可能性もあるので、避けるべき使用方法について理解して正しくCanvaを利用しましょう。
素材・テンプレートの無加工使用と販売
Canvaのテンプレートや素材は一つ一つがクオリティが高く、どれにしようか悩んでしまいますよね。
デザイン制作に必ずと言っていいほど使用するテンプレートや素材ですが、加工せずそのまま使用したり、販売したりすることは禁止されています。
Canvaのテンプレートや素材は無加工の状態で第三者に販売または配布することは禁じられています。これは、Canvaのテンプレートや素材の作成者が著作権を所有しているため、著作権侵害に相当するからです。
引用元:https://www.canva.com/ja_jp/learn/commercial-use/
テンプレートや素材は、Canvaクリエイターの方たちが作成した「著作物」として守られています。
もちろんテンプレートも素材もユーザーに使用してもらうために作成されたものではありますが、著作権を放棄しているわけではありません。
使用する際は、必ず何らかの加工や変更を加える必要があります。
その程度は明記されておらず、曖昧ですが、色・写真・フォント・素材の種類や位置など、変更できる箇所はいろいろあります。自分なりのオリジナルな変更を加えて商用利用するようにしましょう。
あまりにも酷似した状態で使用するのはやめておきましょう!
商標登録の禁止
Canvaで作成したロゴやデザインを商標登録することはできません。
ただし、四角・丸・線などの基本的な図形を使用して作成したデザインや、Canva以外でデザインしたものをアップロードした場合は例外となるようです。
Canvaの素材でも、四角形や丸などの一般的な図形や線を使ってロゴを作成した場合は、商標登録をすることは可能です。また、オリジナルで作成したロゴデザインをCanvaにアップロードして、Canva上でフォントを追加してロゴを作成することも問題はありません。
引用元;https://www.canva.com/ja_jp/learn/commercial-use/
実際に商用登録する際は手続きや費用が掛かるため、機会は少ないかもしれません。
ですが、特にロゴなど商標登録されやすいデザインは、illustratorなどの別のツールで一からデザインして利用することをお勧めします。
illustratorやPhotoshopを学べるスクールも多くあります。デザインを基礎から学びたい方はぜひ参考にしてください。
- デジタルハリウッドSTUDIO by LIG:Web制作会社×デジハリの最強タッグ。即戦力スキルを学べる
- クリエイターズファクトリー:買い切りなのに卒業のないスクールなので、安心して学べる
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Canvaを安全に使うためのポイント
では、Canvaの商用利用について理解したところで、適切に使用するためのポイントをいくつか紹介します。
テンプレート・素材の適切な加工方法
テンプレートや素材を使用する際は、色の変更、要素の追加や削除、レイアウトの変更など、オリジナリティを加えることが重要です。
その程度については公式サイトでも明記はありませんが、「人のデザイン丸パクリ」はどんな時もNGです。素敵なテンプレートや素材を見つけたときは、ぜひ自分なりにアレンジしながら使用しましょう。
他サイトの素材使用時の注意
Canva以外のサイトから素材を取り込む場合は、その素材の利用規約を必ず確認しましょう。
無料素材サイト・有料素材サイトなど、さまざまな方法でテンプレートや素材を手に入れることができますが、それぞれ利用規約が異なります。
利用規約を読み、そのルールを守って使用しましょう。
AI生成画像の著作権問題
AIで生成された素材の著作権問題についてですが、Canvaの「Text to Image」機能で生成された画像の著作権は複雑です。現時点ではユーザーに帰属するとされていますが、法的解釈は今後変更される可能性があります。
また、文化庁が公表した「AIと著作権」には以下のような記述があります。
AIが自律的に生成したものは、著作物に該当しないと考えられますが、
引用元:文化庁
「創作意図」と「創作的寄与」があり、人が表現の道具としてAIを使用したと
認められる場合は、著作物に該当すると考えられます。
実際にユーザーがプロンプト(指示)を出して作成した画像は、現段階では指示を出したユーザーに著作権がありますが、今後も注意して情報を得る必要があるでしょう。
よくある質問(FAQ)
最後に、Canvaの商用利用に関してよくある質問にお答えします。
グッズ販売について
人物写真の使用
オリジナルテンプレートの販売ルール
まとめ:Canvaは幅広く商用利用可能!規約を守って楽しく使おう
いかがだったでしょうか。
Canvaは基本的に自由にデザインを制作して商用利用することができますが、
- テンプレートや素材を無加工で使用しない
- 商標登録はできない
- テンプレート販売はCanva内で行う
この3つについて注意する必要があります。
最後に、規約確認の重要性についてもご紹介しておきます。
規約確認の重要性
Canvaの利用規約は定期的に更新されます。
基本的にはユーザーが自由にデザインできるように、柔軟な商用利用が許されていますが、最新の規約を確認し、常に適切な使用を心がけましょう。
不明点はサポートに相談
利用方法に迷った際は、Canvaのサポートに問い合わせることをおすすめします。正確な情報を得ることで、安心してCanvaを活用できるでしょう。
ぜひ、このガイドを参考に、Canvaを楽しく、そして安全に使用しましょう。